新しい急性膵炎重症度判定基準の妥当性に関する検討

  • 池浦 司
    関西医科大学内科学第三講座(消化器肝臓内科)
  • 高岡 亮
    関西医科大学内科学第三講座(消化器肝臓内科)
  • 島谷 昌明
    関西医科大学内科学第三講座(消化器肝臓内科)
  • 内田 一茂
    関西医科大学内科学第三講座(消化器肝臓内科)
  • 岡崎 和一
    関西医科大学内科学第三講座(消化器肝臓内科)

書誌事項

タイトル別名
  • Validation of the new severity assessment criteria for acute pancreatitis

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説明

本邦の急性膵炎の重症度判定基準は改訂され,従来の重症度判定基準(旧基準)に比べ簡便で分かり易い新しい重症度判定基準(新基準)が策定された.本稿では臨床経過の観点から新基準の妥当性について検証を行った.対象症例を旧基準と新基準の両方で重症と診断される重症群,旧基準でのみ重症と診断される旧重症群,新基準でのみ重症と診断される新重症群,旧基準と新基準の両方で重症と診断されない軽症群に分類し,臨床改善経過(CRP陰性化までの日数,経口摂取開始までの日数,入院日数)について各群間で比較·検討を行った.その結果,旧重症群は軽症群と比べ臨床改善経過に有意差が認められないのに対し,重症群との比較では有意差がみられた.一方,新重症群は重症群と比べ臨床改善経過に有意差が認められないのに対し,軽症群との比較では有意差がみられた.以上より,新基準は旧基準に比べ臨床経過の観点からより適切に重症度の判定ができていることが示唆された.<br>

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 24 (4), 493-499, 2009

    一般社団法人 日本膵臓学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (20)*注記

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