HIV 急性感染期の診断における第 4 世代 HIV 迅速検査試薬の性能評価

  • 貞升 健志
    東京都健康安全研究センター微生物部
  • 小島 洋子
    大阪府立公衆衛生研究所感染症部ウイルス課
  • 森 治代
    大阪府立公衆衛生研究所感染症部ウイルス課
  • 川畑 拓也
    大阪府立公衆衛生研究所感染症部ウイルス課
  • 長島 真美
    東京都健康安全研究センター微生物部ウイルス研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of an Immunochromatographic Fourth Generation Test for the Rapid Diagnosis of Acute HIV Infection
  • HIV キュウセイ カンセンキ ノ シンダン ニ オケル ダイ4 セダイ HIV ジンソク ケンサ シヤク ノ セイノウ ヒョウカ
公開日
2013
資源種別
journal article
DOI
  • 10.11150/kansenshogakuzasshi.87.431
公開者
一般社団法人 日本感染症学会

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説明

Human immunodeficiency virus(HIV)の早期診断は効果的な治療提供と感染拡大阻止のために重要で ある.HIV の p24 抗原を抗体と同時に検出する第 4 世代検査法は,HIV 急性感染で問題となる抗体陽転化までのウインドウ期を短縮するために有用と考えられる.2008 年 11 月にイムノクロマトグラフィーの原理を応用し迅速性にすぐれた第 4 世代の体外診断用医薬品としてエスプライン HIV Ag/Ab(富士レビオ)が本邦で承認された.我々はエスプライン HIV Ag/Ab の HIV 急性感染期における検査性能を評価するため,第 4 世代 ELISA 法,第 3 世代 PA 法,WB 法および核酸増幅法と比較した.25 例の急性感染期患者検体を検査したところ,エスプライン HIV Ag/Ab は 18 例(72%)を陽性と判定し,他の検査は第 4 世代 ELISA 法 25 例(100%),第 3 世代 PA 法 17 例(68%),核酸増幅法 25 例(100%)であった.WB 法では 7 例が陰性,18 例が判定保留であった.エスプライン HIV Ag/Ab で陽性となった 18 例のうち,16 例(64%)は抗体のみに反応した.抗原に反応したものは 2 例(8%)で,それらのウイルスコピー数は共に 107 コピー/mL 以上であった.これは非常に高いレベルのウイルス血症を呈した場合にのみエスプライン HIV Ag/Ab で抗原が検出可能であることを示唆する.以上をまとめると,エスプライン HIV Ag/Ab の急性感染期における検出感度は第 4 世代 ELISA 法よりも低く,第 3 世代 PA 法と同程度であり,急性 HIV 感染診断への応用には十分な検討が必要と思われた.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 87 (4), 431-434, 2013

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (11)*注記

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