カーボンブラック分散印刷インキの流動性とその解析

  • 服部 剛
    三菱化学株式会社科学技術研究センター
  • 石津 誠
    三菱化学株式会社カーボン・ゴムセンター
  • 垣内 崇孝
    三菱化学株式会社カーボン・ゴムセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Flow Properties of Carbon Black Dispersed Printing Ink
  • カーボンブラック ブンサン インサツ インキ ノ リュウドウセイ ト ソノ カイセキ

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説明

カーボンブラック (CB) を顔料に用いた印刷インキの流動性について検討を行った。動的粘弾性測定から印刷インキはCB重量濃度によって擬ゾル-ゲル転移現象を示すことが明らかとなり, 臨界ゲル化重量濃度 (Wgel) を求めた。CBの一次粒子径は流動性と強い相関のあることが知られており, その指標である窒素吸着比表面積とWgelは相関があることがわかった。ここから, Wgelは流動性の指標となることがわかった。流動性とCBの物理特性との相関についてさらに検討したところ, WgelはCBの外部比表面積と良い相関があることがわかった。また, 定常勇断測定から半経験的粘度式を使って実効体積を求めたところ, Wgelとは極めて良い相関があることがわかった。これらの結果より, 印刷インキのゾル-ゲル転移点でCBが形成する構造体は, CBの一次粒子というよりはCBの表面に樹脂層を吸着した複合粒子を基本単位としていると解釈された。

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参考文献 (13)*注記

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