症例 嚢状動脈瘤を呈した冠動静脈瘻の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Coronary arterio-venous fistula with a large saccular aneurysm

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説明

冠状動脈が心腔内,もしくはそれに接する大血管に異常流入する冠動静脈瘻は,冠動脈造影検査法(CAG)の普及に伴い,発見される機会が多くなっているが,冠動静脈瘻に嚢状動脈瘤を合併するものは,きわめてまれなものである.今回,著者らは,巨大な嚢状動脈瘤を呈する冠動静脈瘻の1例を経験したので報告し,これに文献上検索し得た7例を加え考察した.<BR>症例は,73歳の女性で,易疲労感,動悸を主訴に来院した.心血管造影検査にて,右冠状動脈より流出し,途中,嚢状動脈瘤を呈し,肺動脈に流入する冠動静脈瘻が認められた.年齢などを考慮し,手術は施行せず,心不全の治療を投薬にて行い,現在経過観察中である.破裂が懸念される嚢状動脈瘤を呈しながらも,73歳という高齢まで生存している点において,嚢状動脈瘤を合併する冠動静脈瘻の自然歴を考える上で興味深いと思われた.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 18 (11), 1316-1320, 1986

    Japan Heart Foundation

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