自立高齢者における老研式活動能力指標得点の変動 生活機能の個別評価に向けた検討

書誌事項

タイトル別名
  • TEST-RETEST VARIATION IN THE TOKYO METROPOLITAN INSTITUTE OF GERONTOLOGY INDEX OF COMPETENCE IN COMMUNITY-DWELLING OLDER PEOPLE INDEPENDENT IN DAILY LIVING TOWARD INDIVIDUAL ASSESSMENT OF FUNCTIONAL CAPACITY
  • 資料 自立高齢者における老研式活動能力指標得点の変動--生活機能の個別評価に向けた検討
  • シリョウ ジリツ コウレイシャ ニ オケル ロウケンシキ カツドウ ノウリョク シヒョウ トクテン ノ ヘンドウ セイカツ キノウ ノ コベツ ヒョウカ ニ ムケタケントウ

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説明

目的 地域在宅高齢者の生活機能の変化を,老研式活動能力指標により個人レベルで評価し,「介護予防事業」等の保健事業に活用する際の基礎資料を得ることを目的とした。<br/>方法 老研式活動能力指標が10点以上である,生活機能のほぼ自立した高齢者74人のうち,観察期間中特記すべき身体・医学・心理的変化およびライフイベントのなかった61人について,1 か月の間隔をおいた test-retest により同指標の得点変動を評価した。評価尺度として,同指標の総得点および三つの下位尺度各得点の一致率(%)を用いた。<br/>成績 老研式活動能力指標の 1 か月間隔をおいた 2 回の測定で,一致率が95%以上の場合に許容される得点変化をみると,総得点では 1 点以内(一致率95.1%),「手段的自立」では 0 点(同95.1%),「知的能動性」では 1 点以内(同98.4%),「社会的役割」では 1 点以内(同98.3%)であった。<br/>結論 生活機能のほぼ自立した高齢者においては,老研式活動能力指標の総得点および「知的能動性」と「社会的役割」における 1 点の変動は,測定誤差範囲である可能性がある。言い換えると,総得点とこれら二つの下位尺度では 2 点以上,「手段的自立」では 1 点以上の変動は,測定誤差とは言い難い変化と考えられた。地域高齢者の生活機能の評価において,これらの変化を観察した場合は,生活背景を含めてその要因を明らかにし,適切な個別指導に結びつけることが望まれる。

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参考文献 (29)*注記

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