生理用ナプキンの快適性能に及ぼす物理特性の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Physical Properties of Sanitary Napkins on their Comfortability

説明

目的 月経期に女性が使用する生理用ナプキンの性能としては、経血の吸収力だけでなく、肌触りの良さを含めた総合的な使用感の良さが望まれる。本研究では、生理用ナプキンの使用感にかかわる主観評価を行うとともに、物理特性の測定を行い、使用感の良さと物理特性とのかかわりについて考察することで、生理用ナプキンの性能設計に関する基礎的資料を得ることを目的とした。方法 試料は、スリムタイプを中心とした市販の生理用ナプキン7試料である。被験者は19歳から38歳の健康な女子20名である。主観評価の項目は薄さ、軽さ、やわらかさ、なめらかさ、温冷感、蒸れ感、弾力、動作しやすさ、肌触りの良さ、使用感の良さの10項目で、使用直後および使用時間30分後、1時間後、2時間後に7段階評価を行った。物理特性については、ねじり特性、せん断特性、圧縮特性、表面特性および保温性や接触温冷感に関わる熱コンダクタンス、熱損失、qmaxを測定した。これらの結果に基づいて、ナプキンの使用感の良さにかかわる評価項目と物理特性を捉えることとした。結果 肌触りの良さは柔らかさ、なめらかさと正の相関があり、使用感の良さは薄さ、軽さ、肌触りの良さと正の相関、蒸れ感と負の相関があるという結果が得られた。物理特性との関係については、使用直後の使用感の良さは厚さ、重さといった構造特性とねじり特性、表面特性、接触温冷感との相関が高く、2時間後の使用感の良さはねじり特性、表面特性に加えて蒸れ感にかかわる熱損失、熱コンダクタンスとの相関が高いことが明らかになった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538246656
  • NII論文ID
    130005440342
  • DOI
    10.11428/kasei.55.0_180_2
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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