ヒトの把持運動に関する脳内処理の解明

  • 山田 直樹
    福井大学大学院工学研究科知能システム工学専攻
  • 藤田 貴大
    福井大学大学院工学研究科知能システム工学専攻
  • 片山 正純
    福井大学大学院工学研究科知能システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Human Brain Mechanism for Selection of Grasp Positions of Objects
  • 慣れた把持と不慣れな把持における把持位置
  • Difference between Grasp Positions When Grasping with Skillful and Awkward Grip Types

説明

我々は,3つの課題(視覚課題と持ち上げ課題とつまみ課題)における対象物の把持位置が異なっていることを報告した.視覚課題は見るだけで把持位置を答える課題であり,持ち上げ課題は把持して持ち上げる課題であり,つまみ課題は把持後にテーブルから持ち上げない課題である.本研究では,把持位置が異なった原因を明らかにするために,使い慣れた指での把持(慣れ条件)と使い慣れていない指での把持(不慣れ条件)を用いて調べた.この結果,慣れ条件では,我々の従来研究と同様に,つまみ課題と視覚課題での把持位置が一致し,これらは持ち上げ課題とは異なった.しかし,不慣れ条件での持ち上げ課題では慣れ条件でのつまみ課題と視覚課題の場合と一致した.この結果は,Gonzalezら(2008)の結果から,慣れ条件と不慣れ条件でのそれぞれの把持位置計算には異なる2つの視覚経路(腹側経路と背側経路)が関与していることを示唆している.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680652012800
  • NII論文ID
    130005456380
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2012.0_62
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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