アルミニウムによる作物根の伸長阻害と根先端近傍におけるアルミニウムの集債

書誌事項

タイトル別名
  • Accumulation of Aluminum on and in the Root Tip Tissues in Relation to the Root Development of Crop Species with Different Aluminum Tolerance
  • アルミニウムによる作物根の伸長阻害と根先端近傍におけるアルミニウムの集積
  • アルミニウム ニ ヨル サクモツコン ノ シンチョウ ソガイ ト コン センタ

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説明

高AI耐性を異にする5種作物を供試して,AIによる根の伸長阻害と根先端より2mmの部位におけるAIの集積状態との関係を検討し,以下の結果を得た.1)標準区に対するAI処理区の全根長相対値から判定した根の高AI耐性は,イネ>エンバク>ダイズ,インゲン>オオムギの順であり,地上部の生育もこれとほぼ対応した.2)5種作物を一括して比較した場合,根全体を平均したAI含有率と全根長相対値との間には,関係が全く認められなかった.3)先端より2mmの部位の根横断面におけるAIの集積は,全作物に共通して根表面で最も多く,内部に向かって低下した.表層中央,内皮および中心柱ではオオムギで多く,インゲン,ダイズでそれに次ぎ,エンバク,イネではきわめて少なく,細胞分裂域の根組織内に対するAIの侵入の難易とAIによる根の伸長阻害度とは対応した.4)高AI耐性が弱いオオムギでは,2ppmのAI濃度で10日間培養した場合に,根先端近傍の組織と細胞が崩壊し,皮層および内皮に対する多量のAIの侵入とKの漏出が起った.5)根組織内にAIが侵入した場合には,地上部へのAIの移行量も増加すると考えられた.

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