帝王切開術中に子宮破裂を確認した腹腔鏡下子宮腺筋症核出術後妊娠の1例と文献的考察

書誌事項

タイトル別名
  • A case of spontaneous uterine rupture discovered during a cesarean section after a laparoscopic adenomyomectomy and literature review
  • 症例報告 帝王切開術中に子宮破裂を確認した腹腔鏡下子宮腺筋症核出術後妊娠の1例と文献的考察
  • ショウレイ ホウコク テイオウ セッカイ ジュッチュウ ニ シキュウ ハレツ オ カクニン シタ フククウキョウ カ シキュウセンキンショウカクシュツジュツゴ ニンシン ノ 1レイ ト ブンケンテキ コウサツ

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抄録

<p>不妊治療の一環として子宮腺筋症核出術の件数が増加しているが,手術の有効性と安全性は確立されたとはいいがたく,術後の合併症として子宮破裂の報告が散見される.今回われわれは腹腔鏡下子宮腺筋症核出術後に妊娠し,帝王切開術中に子宮破裂を確認した1例を経験したので報告する.症例は39歳,G1P0であり,不妊治療のために腹腔鏡下子宮腺筋症核出術が行われ,術後5カ月目にIVF-ETで妊娠成立となった.前医で妊娠中期に前置胎盤を指摘されており,妊娠30週に当院紹介となった.妊娠33週に撮像したMRI検査で全前置胎盤後壁付着と子宮底部筋層の菲薄化を認めた.切迫子宮破裂と診断し,手術の準備を行い,妊娠35週0日選択的帝王切開術を施行した.術中に子宮底部の腺筋症核出部に一致して5 cm大の破裂部位を認めたため,子宮温存は不可能と判断し子宮全摘出術を施行した.母児ともに術後経過は良好である.子宮腺筋症核出術後妊娠は子宮破裂のリスクが高く,厳重な妊娠管理が必要である.〔産婦の進歩71(2):116-122,2019(令和元年5月)〕</p>

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