自然蛍光検出法を用いたラット副腎褐色細胞腫(PC12)細胞から放出されるドーパミン量の測定
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- 小林 葉子
- 桐生大学 医療保健学部 栄養学科
書誌事項
- タイトル別名
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- Measurement of the concentrations of dopamine and its metabolites in PC12 cells and in extracellular fluid by detection of native fluorescence
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説明
ラット副腎褐色細胞腫(PC12)細胞は,神経伝達物質であるドーパミン及びノルアドレナリンの合成・放出能 をもつ株化細胞である.ドーパミンはチロシンを前駆体として合成され,ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC), 3- メトキシチラミン(3MT),ホモバニリン酸(HVA)に代謝される.また,ドーパミンは自然蛍光を持つことも 知られている.本研究では,自然蛍光検出法を用いてPC12 細胞内外のドーパミン及びその代謝物量の最適な測定 系を検討した. ドーパミン,セロトニン,及び,それらの代謝物は,高速液体クロマトグラフィーを用いて分離後,蛍光検出器 (HPLC-FL)を用いて検出した.励起波長 225 nm- 蛍光波長 310 nm の測定波長を用いた場合,ドーパミン,3MT, 及びHVA を測定することができ,一方,セロトニン及びその代謝物の影響を抑えることができた.ヘキサナール は,PC12 細胞からのドーパミン放出を促進する物質である.ヘキサナールでPC12 細胞を刺激し,細胞外ドーパ ミン,及び,その代謝物量を最適化した条件で測定した.そして,ヘキサナール刺激により細胞外に放出される ドーパミン量の増加,及び,細胞外 3MT 濃度の上昇を検出することができた. 今後,様々な条件下においたPC12 細胞内外のドーパミン及びその代謝物量を測定し,ヘキサナールによるドー パミン放出の生理的意義の解明につなげていきたい.
収録刊行物
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- 桐生大学紀要
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桐生大学紀要 24 (0), 111-116, 2014
桐丘学園 桐生大学・桐生大学短期大学部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300182390144
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- NII論文ID
- 130007887545
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- ISSN
- 24357049
- 21864748
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可