学校心臓検診におけるQT延長スクリーニングを自動計測値で行うための抽出基準値に関する検討

DOI Web Site 参考文献7件 オープンアクセス
  • 櫨木 大祐
    鹿児島市立病院小児科 鹿児島市心臓検診委員会
  • 塩川 直宏
    鹿児島市立病院小児科 鹿児島市心臓検診委員会
  • 上野 健太郎
    鹿児島市心臓検診委員会 鹿児島大学病院小児科
  • 楠生 亮
    鹿児島市立病院小児科 鹿児島市心臓検診委員会
  • 野村 裕一
    鹿児島市立病院小児科 鹿児島市心臓検診委員会
  • 吉永 正夫
    鹿児島市心臓検診委員会 国立病院機構鹿児島医療センター小児科

書誌事項

タイトル別名
  • Reference Values for the Automatic Screening of QT Prolongation in School Cardiac Examinations

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説明

<p>背景:心拍数で補正されたQT時間(QTc)は自動計測のほうがマニュアル計測より長い.学校心臓検診でQT延長をスクリーニングする基準値はマニュアル計測で作成されており,自動計測で使用するとスクリーニング過多となる.</p><p>方法: 2009年から2013年に鹿児島市で学校心臓検診を受けた,小1・中1全員の心電図記録を後方視的に解析した.自動計測QTc値がマニュアル抽出基準値を超えた対象でマニュアル計測を行い,実際にマニュアル抽出基準値を超えている対象を抽出した.抽出された対象の自動計測QTc値を参考に基準値を考案した.</p><p>結果:対象者は総数54,586名,マニュアル計測対象者は1,233名(2.3%)であった.そのうちマニュアル抽出基準値を超えていたのは52名(0.10%)で,それらの自動計測QTc最低値は男女別にそれぞれ小1が445 msと447 ms,中1が463 msと451 msであった.</p><p>結論:学校心臓検診のFridericia補正による自動計測QTc基準値は,学年毎に男女共通でそれぞれ小1で445 ms,中1で450 msが妥当と考えられた.</p>

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