インターネットと排外性の関連における文化差 : 日本・アメリカ比較調査の分析から

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タイトル別名
  • Cultural difference in the relationship between internet usage and exclusive nationalism : an analysis of comparative surveys of Japan and the US
  • インターネット ト ハイガイセイ ノ カンレン ニ オケル ブンカサ : ニホン アメリカ ヒカク チョウサ ノ ブンセキ カラ

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抄録

排外性とネットとの関連の仕方に文化差が見られるのかどうかを、本稿では、二〇〇八年に日本とアメリカで行われた比較調査を分析することによって明らかにする。まず、排外性の諸項目の平均、ネット利用と排外性との相関を分析したところ、ネット利用と排外性との間に日本とアメリカとで異なる傾向が見られた。アメリカにおいては、「ブログへのコメントの書きこみ」に典型的であるが、ネット利用が排外性を低くする傾向を有しているのに対し、日本においては「掲示板への書きこみ」に顕著であるが、ネット利用が、逆に、排外性を高める傾向を有していた。そのような傾向は、排外性の諸項目を従属変数とし、性別、学歴、職状況、世帯収入、新聞・テレピ・ネットの各メディア利用量、ネット利用を独立変数とした重回帰分析からも概ね確認できるものであった。これらの結果は、排外性とネットとの関連の仕方において、文化差が存在することを示唆している。

収録刊行物

  • 年報人間科学

    年報人間科学 32 77-86, 2011-03-31

    大阪大学大学院人間科学研究科社会学・人間学・人類学研究室

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