直接血圧測定値と間接血圧測定値の間に誤差を生じさせる要因についての検討

書誌事項

タイトル別名
  • Factors affecting the difference between direct and indirect blood pressure measurements
  • チョクセツ ケツアツ ソクテイチ ト カンセツ ケツアツ ソクテイチ ノ アイダ ニ ゴサ オ ショウジサセル ヨウイン ニ ツイテ ノ ケントウ
公開日
2011-03-31
資源種別
departmental bulletin paper
DOI
  • 10.24795/nk009_011-020
公開者
滋賀県立大学人間看護学部

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説明

背景 血圧測定方法は、間接血圧測定法と直接血圧測定法の2種類に大別される。この2方法による同一患者の血圧測定値に誤差を生じることがあるが、この誤差は治療方針に影響を与える可能性がある。しかし、この誤差を生じる原因については、測定環境や患者の臨床データなど、患者特性を含めた検討がなされていない。 目的 間接血圧測定値と直接血圧測定値の比較検討を行い、両者の間に誤差を生じる原因を検討する。 方法 橈骨動脈内に動脈圧ラインが挿入されている成人患者で、病状が安定しており、担当医師に参加可能であると判断された患者100名を対象とした。期間は2009年9月から2010年6月の間に行った。血圧値の記録については、10時、14時、18時に動脈圧ラインによる直接血圧測定を行うと同時に、聴診法による血圧測定を実施した。患者情報はカルテから収集した。また先行研究を参考に、動脈圧ラインの波形の歪みや間接血圧測定値に影響を与えると考えられる要因を除去し、血圧測定を実施した。さらに、先行研究を参考に本研究では測定誤差範囲の基準を15%に設定し、患者を誤差範囲別に分類して比較検討を行った。分析はSPSS (ver,16) for Windowsを使用し、差の検定のためにKruskal Wallis検定を行った。なお、有意水準は5%とした。また、本研究はA病院ならびにB病院の倫理審査委員会の承認を得た。 結果 対象患者100名(男性53名、女性47名)の平均年齢は72.7±12.3歳(男性71.8±11.2歳、女性73.7±13.6歳)、間接法による平均収縮期血圧は136.8±24.5mmHg (男性137.5±24.0mmHg、女性136.1±25.3mmHg)であった。血圧測定毎に直接・間接血圧測定値に15%以上の測定誤差を認めたもの(A群)は全体の24% を占め、3回測定中誤差の頻度が1~2回であったもの(B群)も全体の24% に認めた。また、3回測定したうち10%以上15%未満の差を認めるが15%以上の差を認めないもの(C群)は全体の20%に認められ、さらに誤差が正常範囲内のもの(D群)は全体の32%であった。各群の平均収縮期血圧は、A 群149.2±27.6mmHgが最も高く、有意差を認めた。また、BUN値やCr値についてもA群がそれぞれ19.3±14.3mg/dl、1.6±1.6mg/dlと最も高値を示し、有意差を認めた。しかし、RBC、Hb、Ht、PLT、Na、K、WBC、CRPなどの各値と、抗凝固剤の使用の有無の全ての項目では有意差を認めなかった。 結論 直接・間接血圧測定値に15%以上の測定誤差を生じる症例では、高血圧や腎機能障害が認められ、高齢であった。

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