特集「中心と周縁 : 搾取に抗う環境・自然(アルザスシンポジウム2015)」 : 1920年代の石橋湛山の農業政策論

書誌事項

タイトル別名
  • Feature Articles : "Japanese Ecology and Its Conflicting" (Alsace Symposium 2015) : Ishibashi Tanzan’s Arguments on the Agricultural Policy in the 1920s

この論文をさがす

説明

経済専門雑誌『東洋経済新報』に拠って日本の対外拡張主義や保護貿易主義を批判した石橋湛山(1884-1973)は、1910年代から1930年代にかけて経済的自由主義と国際協調主義に基づき、日本の針路について論理的、体系的な提言をしたことで知られる。ところで、もっぱら政治的、経済的な議論を行ってきた石橋湛山と自然との関わりに焦点を当てるとき、われわれは1920年代の農業政策に関する議論を挙げることができる。石橋は小作争議問題や米問題をはじめとして、教育および地方自治・行政改革問題などの諸問題の解決を通して、自然資源の不足という日本が負っている不利な条件を克服すべく人間の能力を活かすことを中心とした方策を定めるように提唱している。この点から、石橋は人間の能力の発展によって自然資源を有効に活用する立場にいることが分かるのである。

収録刊行物

  • 国際日本学

    国際日本学 14 193-201, 2017-01-31

    法政大学国際日本学研究所

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ