感染性walled-off necrosisの上腸間膜静脈内への穿破に対し,保存的治療で救命しえた 1 例

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Published
2022-01-31
DOI
  • 10.60227/jhgmwabun.18.1_20
Publisher
JAPAN SOCIETY OF HOSPITAL GENERAL MEDICINE

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症例は 67 歳,男性。アルコール性慢性膵炎とwalled-off necrosis(WON)の既往があり,発熱と腹痛,尿量減少を主訴に近医を受診した。血液検査とCTで慢性膵炎の急性増悪と診断され入院した。当初は軽症であったが徐々に全身状態が悪化し,重症急性膵炎の基準を満たした為当院に搬入された。敗血症性ショック,播種性血管内凝固を伴い,特徴的なCT所見と持続性の菌血症をきたしていた事から,感染性WONが上腸間膜静脈に穿破したと考えた。循環動態が不安定で高度の凝固障害を伴い,ドレナージやネクロセクトミーは実施困難であった。感染性心内膜炎の治療指針に準じ,6 週間の抗菌薬 2 剤併用療法と抗凝固療法を行い良好な転機が得られた。感染性WONの血管内穿破に対して侵襲的な治療が困難な際,これらの治療が有効な可能性が示された。総合診療医にとって,重症度評価の反復と円滑な病院連携の重要性を実感する一例であった。

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