シリコーン素材を用いたラット用外部灌流型人工肺の試作

  • 内山 駿佑
    東京電機大学大学院 理工学研究科 電子工学専攻
  • 住倉 博仁
    東京電機大学大学院 理工学研究科 電子工学専攻 東京電機大学 理工学部 電子工学系
  • 藤井 豊
    新潟医療福祉大学 医療技術学部 臨床技術学科
  • 本間 章彦
    東京電機大学大学院 理工学研究科 電子工学専攻 東京電機大学 理工学部 電子工学系

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<p>体外循環による炎症反応等を評価するために,内部灌流型人工肺を用いたラット体外循環実験が行われている.しかし,ヒトに使用される膜型人工肺は外部灌流型が主流であるため,ラット体外循環実験に外部灌流型人工肺を用いることができれば,更なる体外循環の模擬が可能と考えられる.現在までに,我々はアクリルの筐体とポリプロピレン多孔質膜の中空糸からなるラット用外部灌流型人工肺を開発してきた.更なる検討として,筐体と中空糸に,柔軟,かつ生体適合性の高いシリコーン素材を用いることで,炎症反応や圧力損失の低減に繋がると考えた.そこで本研究では,ラット体外循環実験に適用可能なシリコーン素材を用いた外部灌流型人工肺(以下,シリコーン人工肺)の開発を目的とした.シリコーン人工肺は,筐体はシリコーンゴムより作製し,中空糸は均質膜である外径400 μmのシリコーン中空糸を用いた.血液充填量を1.77 mL,中空糸充填率を55 %とし,有効膜面積を先行研究で開発された外部灌流型人工肺と同等の0.022 m2とした.水実験により試作したシリコーン人工肺の圧力損失を測定した結果,流量の増加に伴い圧力損失も増加傾向を示し,流量70 ml/min時の圧力損失は最大16 mmHgであった.また,既存の内部灌流型人工肺と比較したところ,全ての流量において内部灌流型人工肺の圧力損失の値を下回った.今後は,血液実験にてガス交換能の評価を行う.</p>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390301949908196224
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual62.218_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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