皮膚所見から早期に診断かつ治療し得た 抗MDA5 抗体陽性無筋症性皮膚筋炎の1 例

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70 代,男性。腹部に落屑を伴う角化性病変が出現し,全身に拡大した。1ヵ月半後に食思不振や倦怠感が出現したため,精査目的に他院入院となった。その2 週間後には発熱や酸素需要もみられるようになったが,体幹部CT 検査では異常は指摘されず,原因不明のため当科紹介受診となった。初診時,筋力低下や筋把握痛はみられなかったが,耳介の突出部に紫紅色斑や,肘や膝関節の伸側に左右対称に紅斑が認められた。血液検査で高LDH 血症,高Ferritin血症が認められたが,CK は正常範囲内であった。CT 検査の再検では,両肺に新規のすりガラス陰影が出現しており,皮膚病変の分布から無筋症性皮膚筋炎が鑑別疾患に挙がった。本疾患に特異的な抗MDA5 抗体が上昇していたため,間質性肺炎合併抗MDA5 抗体陽性無筋症性皮膚筋炎と診断した。プレドニゾロン,タクロリムス,シクロホスファミド大量静注療法の3 剤併用療法が開始され,間質性肺炎の治療反応性は良好であった。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390305179449178112
  • DOI
    10.60227/jhgmwabun.21.4_119
  • ISSN
    27587878
    21858136
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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