ギプス固定後の再荷重によるラットヒラメ筋の筋線維損傷に対する温熱負荷の影響

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タイトル別名
  • Effects of Heat Stress on Muscle Fibers Damage in Reloading after Immobilized Rat Soleus Muscle

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抄録

【目的】本研究では,ラット後肢のギプス固定モデルを用いて,再荷重前の温熱負荷が再荷重による筋線維損傷に及ぼす影響を検討した。【方法】ラット43匹を対照群と両側足関節を4週間ギプス固定した後に再荷重を行う再荷重群,再荷重の2日前に温熱負荷を行う温熱群に分け,再荷重開始から0,1,3日目に採取したヒラメ筋を材料に,壊死線維の発生頻度,筋線維横断面積の分布状況,ならびに熱ショックタンパク質(Heat shock protein;以下,Hsp)70含有量を検索した。【結果】全ての検索時期で対照群に比べ再荷重群と温熱群は壊死線維の増加と筋線維横断面積の減少を認めた。また,3日目の再荷重群は温熱群や他の検索時期と比べ壊死線維の有意な増加を認めた。Hsp70含有量は0日目のみ温熱群が再荷重群より有意に高値を示した。【結論】再荷重前に行う温熱負荷は,ギプス固定後の再荷重によって生じる筋線維損傷の発生を軽減する可能性があり,これは再荷重時の骨格筋内におけるHsp70含有量が影響していると推察された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 36 (2), 33-40, 2009-04-20

    日本理学療法士学会

参考文献 (19)*注記

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