小児耳下腺腺房細胞癌の1例

  • 井内 寛之
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科先進治療科学専攻感覚器病学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 永野 広海
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科先進治療科学専攻感覚器病学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 黒野 祐一
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科先進治療科学専攻感覚器病学耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case report on childhood acinic cell carcinoma of parotid gland

この論文をさがす

抄録

唾液腺腺房細胞癌は唾液腺悪性腫瘍の1〜6%を占め,小児の発症は非常に稀である。今回,小児に発生した耳下腺腺房細胞癌症例を1例経験したので報告する。症例は10歳,男児で左耳下部腫瘤を主訴に当科受診した。MRIでは,T1強調像で低信号,T2強調像で等〜高信号を呈し内部は嚢胞形成が散見され,その多くに出血性変化を伴っていた。術前画像診断では特徴的な所見はなく神経鞘腫の可能性が最も考えられた。腫瘍は顔面神経下顎縁枝と癒着しており,神経刺激モニターで下顎縁枝の中枢側での反応がなく, 耳下腺浅葉切除術と合わせて下顎縁枝も合併切除した。術後3年経過したが再発は認めていない。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 45 (1), 66-70, 2019

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (10)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ