小動物用micro-CTを用いたブレオマイシン誘発性肺線維化ラットの解析

書誌事項

タイトル別名
  • Micro-CT analysis of Bleomycin-induced lung fibrosis in rats

説明

<p>【背景】小動物用マイクロX線Computed Tomography(micro-CT)は、解像度が非常に高く、ラットやマウスなど実験用小動物の体内を非侵襲的かつ経時的に2次元あるいは3次元画像として観察することができるため、各種毒性試験への応用が期待される。本研究では既知の肺線維化誘導物質であるブレオマイシン(BLM)による肺の病態の進行と回復性についてmicro-CTを用いて解析した。</p><p>【方法】8週齢RccHan:WIST 雄ラットにBLMを3.0 mg/kgの用量で単回気管内投与し、投与後5, 14および21日それぞれにおいてmicro-CT撮影後(CosmoScanGXⅡ、撮影条件:90 kV, 88 μA, 呼吸同期モード)、右肺は気管支肺胞洗浄液(BALF)の回収に、左肺は重量測定および病理学的検査に供した。BALFについては白血球分類および生化学的パラメーターを測定し、micro-CTについては呼吸同期モードで得られた最大吸気時および呼気時の肺体積の差から換気量を算出した。また別途プレチスモグラフによる呼吸機能解析も実施した。</p><p>【結果】micro-CTによる解析では、2次元画像においてBLM投与によりX線吸収性の上昇が投与期間を通して認められた。また、投与後14日には終末呼気時体積の増加および1回換気量の減少が認められ、投与後21日ではこれらの変化が継続する個体と、回復性を示す個体が認められた。BALF中の白血球数は投与期間を通じて高値であった、投与後5日から14日にかけて増加し、投与後21日には回復傾向が認められた。これらのことからBLM投与により一過性の形態的および機能的変化が生じた可能性が示唆された。本ポスターでは、micro-CTによって解析された形態的および機能的変化について、既存の評価手法であるBALF、病理組織学的検査およびプレチスモグラフの結果と比較して報告する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238106053504
  • NII論文ID
    130007677333
  • DOI
    10.14869/toxpt.46.1.0_p-213
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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