書誌事項
- タイトル別名
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- RELATIONSHIP BETWEEN ADULTHOOD SOCIETY AND MENTAL HEALTH IN ADULTHOOD: STUDY BY AGE GROUP
- セイジンキ ノ シャカイ ト ノ カカワリ ト セイシンテキ ケンコウ ノ カンレン : ネンレイ カイソウ ベツ ノ ケントウ
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抄録
<p>目的:近年,働く世代における高ストレスやメンタルヘルスの不調和が課題となっている。本研究の目的は地域住民を対象とした調査データにより,成人期の社会とのかかわりと精神的健康の関連について,年齢階層別の検討により明らかにすることである。</p><p>方法:飛島村に在住する20歳から59歳の全住民を対象に,2014年および2017年に自記式質問紙調査を実施し,両年に回答のあったもののうち主要な変数に欠損のなかった948名を分析対象とし,社会とのかかわり状況と3年後の精神的健康との関連を分析した。まず,年齢,性別を説明変数,精神的健康を目的変数とした単変量ロジスティック回帰分析を実施した。次に,10歳ごとの年代で層化し,社会とのかかわりを説明変数,精神的健康を目的変数とした単変量ロジスティック回帰分析を行った。最後に,年齢と性別を調整変数として加えた多重ロジスティック回帰分析を行った。</p><p>結果:多重ロジスティック回帰分析の結果,成人期全体では社会のかかわりのうち,生活の主体性領域および他者とのかかわり領域と精神的健康に有意な関連を認めた。年齢階層別の検討では,30歳代は生活の主体性領域,生活の安心感領域と,40歳代は生活の主体性領域,他者とのかかわり領域と精神的健康に有意な関連がみられた。生活主体性が高く,他者とのかかわりが多いほど3年後のストレスなどの軽減につながる可能性が示唆された。</p><p>結論:成人期での社会とのかかわりは,精神的健康の維持に寄与する重要な要因の一つである可能性が示唆された。30歳,40歳代では物事に積極的に取り組むことに加え,30歳代では,生活に安心感が持てること,40歳代では身近な相談相手などの他者とのかかわり重要性が示された。全世代,特に30歳,40歳代を対象とした地域での支援の重要性を示唆するものと考える。</p>
収録刊行物
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- 日本保健福祉学会誌
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日本保健福祉学会誌 26 (1), 3-14, 2020-01-31
日本保健福祉学会
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詳細情報
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- CRID
- 1390565134847273088
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- NII論文ID
- 130007830903
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- NII書誌ID
- AN1052650X
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- ISSN
- 24240036
- 13408194
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- NDL書誌ID
- 030278464
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可