標準的質問票の集団分析で得られる生活習慣の特徴は特定保健指導効果を向上するか?

  • 中村 允俊
    熊本県立大学大学院環境共生学研究科 菊池養生園保健組合
  • 下田 誠也
    熊本県立大学大学院環境共生学研究科
  • 柴田 祐
    熊本県立大学大学院環境共生学研究科
  • 南 久則
    熊本県立大学大学院環境共生学研究科 神戸学院大学栄養学部

書誌事項

タイトル別名
  • Use of the Standard Lifestyle Questionnaires for Specific Health Checkups and Specific Health Guidance
  • ヒョウジュンテキ シツモンヒョウ ノ シュウダン ブンセキ デ エラレル セイカツ シュウカン ノ トクチョウ ワ トクテイ ホケン シドウ コウカ オ コウジョウ スル カ?

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説明

<p>目的:「標準的質問票」を用いて特定健診受診者の生活習慣を解析し,特定保健指導対象者の生活習慣の特徴を明らかにする.さらに,得られた特徴を提示して保健指導を行う効果を検討する.</p><p>方法:熊本県のA企業で2008年から2016年の特定健診で実施した標準的質問票の結果を集計し,A企業の特定保健指導対象者に特徴的な生活習慣を明らかにした.2016年の特定保健指導対象者を無作為に2群に分け,特徴的な生活習慣を保健指導時に提示する「提示群」と提示しない「非提示群」に分けた.「非提示群」は従来の方法で特定保健指導を実施した.「提示群」は従来の方法に加え特徴的な生活習慣を資料として提示し,生活習慣の変容を促すよう指導した.2017年の健診結果を2016年の結果と比較することで標準的質問票の結果に基づく特定保健指導の効果を判定した.</p><p>結果:A企業の特定保健指導対象者の特徴的な生活習慣は「身体活動量が低い」,「朝食を抜く習慣がある」,「早食いである」であった.そのうち「朝食抜き」,「早食い」に関する資料を提示して特定保健指導を実施すると,2017年の収縮期血圧は非提示群で増加するのに対し提示群で減少し,その変化に有意差がみられた.</p><p>結論:特定健診時の標準的質問票を分析して対象集団の特徴を明らかにし,その結果に基づき特定保健指導を実施すると,指導の効果が向上する可能性が示唆された.</p>

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