本資料は日本のコーポレートガバナンスに関する2002年から16年間の継続的アンケート調査をもとに,通期的に共通した質問を時系列単純集計した結果である。早期からコーポレートガバナンスの重要性を提唱してきた日本コーポレートガバナンス研究所(JCGR)は,2002年に個別企業の望ましいコーポレートガバナンスの実践状態を指標化することを意図したJCGIndex 算出の基礎資料とするためのアンケート調査を開始し,その後も継続的に調査している。実態として,2000年代は日本企業のコーポレートガバナンスを改革しようとする試みが様々なかたちで打ち出され,2013年にはいわゆるアベノミクスの第3の矢における重要な成長戦略のひとつとなっている。この間に東京証券取引所のコーポレートガバナンスコードが発表され,さらに改定されるといった大きな制度的な進展をみている。こうしたことを考慮した結果,JCGIndexサーベイは2017年までの16年間を一区切りとして第1期調査を終了することにした。そこでこれを機会に本資料を作成することとした。
専修商学論集 111 181-206, 2020-07-20
専修大学学会