The Change of the Buraku Community and Housing Administration in Osaka City of the 1950s

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  • 1950年代大阪における住宅行政と都市部落の変容
  • 1950 ネンダイ オオサカ ニオケル ジュウタク ギョウセイ ト トシ ブラク ノ ヘンヨウ

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はじめに : 近年の歴史学では、現代社会の問題群として対象化されてきた「生存」「貧困」といった概念をめぐって、歴史的実態にそくして把握しようとする研究が蓄積されつつある。大門正克による「生存の歴史学」の提唱は、当該問題の研究的可能性に道を切り開くものであり、歴史学研究におけるアクチュアリティの追究ともかなさって、その後の研究を主導する役割を果たしている。大門は、貧困論の歴史学的把握のために、生存概念を鍛錬し、構築することによ って歴史過程を動態把握することこそが主体分析の鍵となるとの立場から、1930-60年代の農村における生存システムの転換を明らかにし、1960-70年代の都市の夜間中学の事例検討を踏まえた考察を積み重ねている。大門の提起を国家と社会の構造的連関の段階的変化の中で捉え、その過程の社会福祉政策の変遷に注目して解明したのは、高岡裕之である。高岡は、福祉国家型生活保障システムの重要性を提唱する後藤道夫の議論を射程に入れつつ問題の本質を論じ、3.11以後の社会保障需要に対応する仕組みづくりの可能性という現代的視点を要請した。……

Journal

  • 人権問題研究

    人権問題研究 14 33-54, 2014-12

    大阪市立大学人権問題研究会

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