芽かきしたセンダン林分における幹材積の推定

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  • 横尾 謙一郎
    熊本県林業研究・研修センター 九州大学大学院生物資源環境科学府 熊本県県央広域本部宇城地方振興局
  • 阪上 宏樹
    九州大学大学院農学研究院
  • 松村 順司
    九州大学大学院農学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Stem Volume Estimation of Sendan (<i>Melia azedarach</i> Linn.) Stand Subjected to Bud Pruning

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説明

<p>芽かきを実施し,長さ4 m以上の通直な幹に仕立てたセンダン林の現存量の推定精度を高めるために,16年生林分において層別刈り取りによる幹,枝および葉の分布を調べ,相対成長関係を検討した。用材生産に不可欠である通直な幹が長く,枝下高が高い個体は胸高直径が小さい傾向がみられた。一方,枝下高が低い個体であっても二次枝が枯れ上がることで葉が上層の狭い範囲に集中している個体では,10年生以降の幹の直径成長の抑制がみられた。また,これまでセンダンの幹材積推定には「立木幹材積表―西日本編―」の広葉樹Ⅰ類の幹材積式が利用されてきたが,幹の曲り部分を含んでいるという問題があった。そこで,センダンの幹の通直部分に加え,芽かきによって仕立てた用材として有用な無節部分(地上高0.2~4.2 m)の幹材積を推定する相対成長式を求めた。従来の広葉樹の幹材積式との比較から,本研究で導出した相対成長式は芽かきによる用材生産を目的としたときの幹材積を高い精度で推定するのに有効であると考えられる。</p>

収録刊行物

  • 日本森林学会誌

    日本森林学会誌 104 (2), 65-73, 2022-04-01

    一般社団法人 日本森林学会

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