加工・業務用ホウレンソウにおいて気象条件と生育ステージがルテイン含量に及ぼす影響

DOI Web Site 参考文献16件 オープンアクセス
  • 中村 剛
    宮崎県総合農業試験場畑作園芸支場 宮崎大学大学院農学工学総合研究科
  • 圖師 一文
    宮崎大学農学部植物生産環境科学科

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Weather Conditions and Growth Stages on Lutein Content of Spinach (<i>Spinacia oleracea</i>) for Processing
  • —Evaluation of Lutein Content by Chlorophyll a Fluorescence OJIP Transients—
  • ―クロロフィルa蛍光誘導期現象によるルテイン含量評価の検討―

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説明

<p>加工・業務用ホウレンソウのルテイン含量を安定させる栽培技術の開発に必要な知見を得るために,秋播きおよび冬播き栽培において,播種から開花までのルテイン含量と気象条件および生育ステージとの関係を検討した.また,OJIP誘導期現象によるルテイン含量との関係についても検討した.ルテイン含量は,気温(平均気温,平均最高気温および平均最低気温)と有意な負の相関関係があり,生育が停滞する低温期に増加し,生育が旺盛となる生育適温期に減少した.また,生育に伴うルテイン含量の変化には,増加期および減少期が存在した.さらに,ルテイン含量の変化に伴い生育とOJIPパラメータに特徴的な変化が認められた.ルテイン含量増加期には,気温の低下に伴い生育が停滞し,同時に光化学系IIの酸素発生中心の活性程度を表すFv/Foが低下すること,ルテイン含量減少期には,2か月以上の低温ストレスにより光合成の電子伝達系への電子の流れ(ΦEo)が低下し,余剰な光エネルギーは蛍光および熱(ΨDo)として放散され,その結果,光合成効率を表すPIやFv/Fmは低下することが明らかになった.さらに,ルテイン含量減少期と花茎伸長期が一致することが明らかになった.以上より,ホウレンソウのルテイン含量の変化には,気温の影響が大きく,さらに,花茎の伸長はルテイン含量の減少に関与している可能性が考えられた.また,OJIP誘導期現象は,ホウレンソウのルテイン含量の変化を簡便・迅速に把握する手法として有効であると考えられた.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 23 (4), 261-269, 2024

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (16)*注記

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