発酵糠床における上下層の菌叢比較とかき混ぜの影響

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タイトル別名
  • Comparison of Microbiota Changes of the Upper and Lower Layer and Effect of Stirring in Fermented Rice Bran Bed
  • ハッコウ ヌカドコ ニ オケル ジョウゲソウ ノ キンソウヒカク ト カキマゼ ノ エイキョウ

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説明

<p>糠床では、複雑な菌叢構造が形成されている。そこで、糠床上層と下層では、優勢菌種や菌叢構造が異なると考え、糠床上下層の細菌叢および真菌叢の構造と代謝産物の比較を行った。生糠または炒り糠を用いて作製した糠床を、24℃で40日間発酵させ、かき混ぜと野菜の漬け込みを実施した。また、比較対象として、同条件で14日間発酵させた後、26日間放置した群を設けた。さらに、各糠床の上層および下層をサンプリングし、イルミナシーケンサーMiSeqによるリボソーマルRNA遺伝子アンプリコン解析を用いた菌叢解析および高速液体クロマトグラフィーを用いた有機酸、アミノ酸分析を実施した。その結果、各糠床上下層間では、細菌種および真菌種の60–80%が共通していること、また生糠床と炒り糠床間では、優勢菌が異なることが観察された。さらに、群間比較解析により、炒り糠床を放置した場合には、Lentilactobacillus属をはじめとする旧Lactobacillus属が、下層に比べ、上層で有意に多いことが観察された。加えて、総有機酸および総アミノ酸濃度は、かき混ぜをした糠床において、上下層間で有意な差は認められなかったが、放置をした糠床では、乳酸およびグルタミン酸をはじめとする一部の有機酸とアミノ酸において、上下層間での有意な差が観察された。酪酸菌はいずれの糠床からも検出されなかった。これらの結果から、糠床内の菌叢組成と代謝産物の変化は、糠床上下層間の違いよりも、むしろ糠床作製に用いる糠種や管理方法の違いが大きく寄与し、特に糠床の放置は、上層と下層で特定の酵母種の台頭および乳酸菌種の偏倚を引き起こすと考えられた。</p>

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参考文献 (11)*注記

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