Creative Practices in Practicum and Training for the Development of Certified Public Psychologists

Bibliographic Information

Other Title
  • 公認心理師養成における実習・演習の工夫
Published
2025
DOI
  • 10.4992/pacjpa.89.0_12
Publisher
The Japanese Psychological Association

Description

<p>2017年9月に公認心理師法が施行され,2018年4月より,大学における公認心理師養成のためのさまざまな取り組みが行われている(鈴木,2018)。公認心理師養成のための科目は,「心理学基礎科目」「心理学発展科目」「心理実践科目/実習科目」に大別され,大学では25科目,大学院では10科目の単位を修得する必要がある。所定の科目には,実習が含まれており,養成大学および実習施設では,公認心理師として必要な知識と技能を獲得するための実習の工夫が必要であることは言及するまでもない。</p><p>ところで,『公認心理師の養成や資質向上に向けた実習に関する調査』(国立研究会開発法人国立精神・神経医療研究センター,2020)によると,心理実習および心理実践実習の課題として,①規則・倫理についての理解,②スキル・マナーの向上,③実習前教育,といった点に不十分さを感じている実習指導者が多いことが明らかにされている。つまり,実習において必要な知識・技術を獲得する前段階でのつまずきが生じている現状を改善する必要があり,養成大学における実習前教育の重要性が浮き彫りとなっている。同様に,『心理実践実習に関する調査報告書』(公認心理師養成大学教員連絡協議会,2020)によると,①学内での事前事後指導の指針が必要であること,②実習内容の指針が必要であること,③巡回指導のあり方についての見直しが必要であること,といった課題があげられている。こうした課題を解決するために,法定講習会として,公認心理師実習演習担当教員及び実習指導者養成講習会が開催されており(国立研究会開発法人国立精神・神経医療研究センター,2024),実習指導のためのかかわり方の原則等が講習内容として設定されているものの,実習内容に関する具体的工夫点について十分な講習が行われていない現状である。他職種における実習内容に関する具体的工夫点については,薬学教育が先駆的な取り組みを行なっており,大学ならびに学生側からの意見として良い実習と感じられた実習事例をまとめてウェブサイトにて公開されている(一般社団法人薬学教育協議会,2023)。また,公認心理師以外の他職種養成においては,実習ガイドラインが制定されており,実習内容の検討や実習指導の際の実習生へのかかわり方の原則などが明記されている(たとえば,日本看護系大学協議会看護学教育向上委員会,2019)。公認心理師養成においては,一般社団法人薬学教育協議会(2023)による実習好事例の共有や日本看護系大学協議会看護学教育向上委員会(2019)による実習ガイドラインの制定等が未整備であり,実習内容の工夫について共有する機会が限られている。実習内容の工夫について共有する機会が提供されることによって,実習において最低限度必要な内容やかかわり方が均てん化されるだけでなく,将来的には共有された内容の課題が明確となり,さらなる工夫につながると考えられる。</p><p>そこで本シンポジウムでは,これからの実習指導のあり方をフロアの方々と議論し,より良い公認心理師養成につなげることを目指したい。なお,本シンポジウムは,公認心理師養成大学教員連絡協議会共催シンポジウムとして位置づけられているが,大学教員に限らず,実習施設において実習指導を担当されている方々やこれから実習指導に関わる方々にもご参加ならびにご意見いただきたいという願いから,指定討論者を設けず,公認心理師全体の課題として実習指導を取り上げて議論したい。また,話題提供者に限らず,特色ある実習の取り組みをされている方々も全体討議の中でその取り組みをご紹介いただくことを歓迎したい。</p>

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