筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の役割認識の変化 : 非連続性から連続性へのプロセスを通して

書誌事項

タイトル別名
  • Change in Perception of Role among Amyotrophic Lateral Sclerosis (ALS) Patients : From Discontinuity to Continuity
  • キン イシュクセイ ソクサク コウカショウ(ALS)カンジャ ノ ヤクワリ ニンシキ ノ ヘンカ : ヒレンゾクセイ カラ レンゾクセイ エ ノ プロセス オ トオシテ

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抄録

本研究の目的はALS患者の役割認識の変化とアイデンティティの崩壊と再構築のプロセスを明らかにすることである.2010年に12名のALS患者に聞き取り調査を実施した.分析にはグラウンデッドセオリーを使用した.分析では非連続性と連続性をキーワードとした.病状の進行により<ネガティブな非連続性><役割の喪失>が生じ,アイデンティティが崩壊し,<存在価値への疑問>を抱いた.しかし,<自分にできることの模索><見失いかけた自分の模索>を行うとともに,<存在の意味の模索>を始めた.<自分らしさの連続性>に気づくことで,アイデンティティが再構築された.また,<役割の喪失>も<役立つことの模索><存在の意味の模索>を行うことで,<役割の継続><新しい役割>につながり,アイデンティティ再構築が促進された.<新しい役割>への移行に際し連続性をベースとしていたことから,<新しい役割>も連続性の一つであると考えられる.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 55 (3), 41-52, 2014-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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