東日本大震災の津波被災地で被災1年後に拡大したネズミの分布

書誌事項

タイトル別名
  • Expanded rodent distribution in the tsunami affected areas in the following year of the catastrophic disaster in Eastern Japan
  • ヒガシニホン ダイシンサイ ノ ツナミ ヒサイチ デ ヒサイ 1ネンゴ ニ カクダイ シタ ネズミ ノ ブンプ

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説明

東北津波災害後1年2ヵ月が経過した2012年5月の調査で,数ヵ所の瓦礫置き場や廃校でネズミの生息を確証したが捕獲はできなかった.そこで7月初旬,東北被災地の瓦礫置き場を中心にネズミの捕獲を試みた.岩手県並びに宮城県の13ヵ所の瓦礫置き場中,7ヵ所でドブネズミが捕獲され,さらに2ヵ所でクマネズミが捕獲された.9月の調査においては16ヵ所の瓦礫置き場中15ヵ所(93.8%)でネズミが捕獲され,ネズミの瓦礫置き場への進出は一段と広がった.有効ネズミ籠60個中31個でネズミが捕獲された(捕獲率52%).ドブネズミが23頭(74%),クマネズミが8頭であった.陸前高田市の3ヵ所の6頭全部がクマネズミであった.ここでは道路の両脇には茎高55cm~70cmの矮性のヒマワリが植えられており,種子がクマネズミの餌となっていた.気仙沼市,大船渡市などの一部の瓦礫では7月下旬から殺鼠剤による駆除が開始された.その効果についてはまだ分からない.

収録刊行物

  • ペストロジー

    ペストロジー 28 (1), 1-6, 2013-05-25

    日本ペストロジー学会

参考文献 (8)*注記

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