Long-term changes in snowfall and snow depth in Aomori Prefecture, Japan during 1967-2017

Bibliographic Information

Other Title
  • 青森県における1967~2017年の降積雪に関する長期変化
Published
2019
DOI
  • 10.14866/ajg.2019s.0_85
Publisher
The Association of Japanese Geographers

Description

1. はじめに<br> 冬季に特徴的な現象として降積雪が挙げられる。地域によって降積雪量やその変動要因は異なり、日本では、日本海側地域と太平洋側地域で降雪の時期や量が異なっている。しかし、日本海側地域と太平洋側地域における降積雪の年々変動や長期変化傾向の差異を調査した研究はほとんどない。<br> 県全体が豪雪地帯に指定されている都道府県の一つである青森県は、本州最北端に位置しており、日本海側地域の気候と太平洋側地域の気候がどちらもみられる。日下・藤部(2018)は青森県では、比較的短距離の間に多様な気候がみられ、このような条件を持っている地域は日本では他にないと述べている。しかし、青森市の降雪特性に着目した研究はあるものの(例えば力石ほか,1989など)、青森県の複数地点における降積雪に関する地域特性とその長期変化傾向を明らかにした研究はほとんどない。そこで、本研究では日本海側と太平洋側の気候がどちらもみられる青森県を対象に、降積雪の長期変化傾向とその地域特性を明らかにすることを目的とする。<br><br> <br><br>2. 調査方法と使用データ<br> 気象庁アメダスの八戸、青森、深浦、むつの4地点における月平均気温、月最深積雪、降雪量の月合計・日合計を使用した。本研究では青森県において降雪が確認される11月~4月を1降雪期とし、1967年11月~2017年4月までの50降雪期を扱う。降雪期は、1967年11月~1968年4月であれば1967年降雪期のように表記する。<br> また、4地点における降積雪の変動要因について調査するため、ERSSTv5の緯度・経度2˚グリッドの月平均海面水温(SST)データ(Boyin et.al.,2017)を使用し、各地点の降積雪変動との相関係数を算出した。データ使用範囲は120~160 ˚E、20~50 ˚Nである。加えて、4地点の降積雪と冬季の気圧配置の強弱との関係を明らかにするため、HadSLP2rの月平均海面気圧データ(Allan and Tara, 2006)を使用し、2月の最深積雪、平均気温と冬型指数との相関係数を算出した。冬型指数は、シベリア高気圧とアリューシャン低気圧の気圧差とし、50˚N、110˚Eのグリッドから45˚N、145˚Eのグリッドの気圧を引いた値と定義した。<br><br> <br><br>3. 結果と考察<br> 青森県内の4地点では、1990年頃を境に最深積雪、大雪日数共に減少する傾向がみられた(図略)。図1をみると、2月冬型指数が15hPa以下にまで下がる年が1990年前後から5年に一度ほどの頻度でみられるようになっており、この変化に対応するように、最深積雪や大雪日数が減少している。また、2月の最深積雪、月平均気温と、SSTや冬型指数との関係から、八戸以外の地点では冬季に強い冬型の気圧配置によって、北西季節風が強まると、日本海中部のSSTが下がると同時に、2月の平均気温が下がり、2月最深積雪も増加するという関係性が示された。しかし、八戸と青森の降積雪の長期変化は、冬型の気圧配置の強弱と日本海中部におけるSSTの変動以外の影響も受けている可能性が高い。八戸は太平洋側に位置しているため、東シナ海で発生した低気圧が日本の南岸を通過する際にも降雪がもたらされる。また、青森は地形的な要因から風が収束しやすいため、特に降雪量が多く、最深積雪、大雪日数も4地点で最も多くなっている。冬季における降積雪の変動要因は複合的であり、1つの要因では説明できないため、今後さらなる解析を行うことが必要である。

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390845713074405888
  • NII Article ID
    130007628666
  • DOI
    10.14866/ajg.2019s.0_85
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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