病院前蘇生的開胸術の適応と効果

  • 益子 一樹
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 松本 尚
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 安松 比呂志
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 上田 太一朗
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 山本 真梨子
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 岡田 一宏
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 本村 友一
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 齋藤 伸行
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室
  • 八木 貴典
    日本医科大学千葉北総病院救命救急センター/ショック・外傷センター 日本医科大学救急医学教室

書誌事項

タイトル別名
  • INDICATIONS AND OUTCOMES OF PREHOSPITAL RESUSCITATIVE THORACOTOMY

この論文をさがす

説明

<p> 病院前蘇生的開胸術 (prehospital RT ; pRT) 施行例の評価を後方視的に行った. </p><p> 対象と方法 : 2012年~2018年にpRTを施行した119例に対して, pRT決断時状態と入院後経過, 予後の調査を行った. </p><p> 結果 : 119例中7例が生存退院, うち鈍的外傷3例を含む5例がCPC1-2であった. pRT決断時において, 医師接触後に頸動脈触知不能となった (Neck Pulse Absence after physician’s contact ; NPA) 群 (n=21), PEAで医師が接触した (PEA) 群 (n=31), 心静止群 (n=67) の3群間比較においては, 24時間生存, 生存退院, 退院時CPC1-2 で統計学的有意差を認め, 多重比較においてはNPA-PEA群間 (p=0.03), NPA-Asys群間 (p<0.001) で生存退院に有意差を認めた. </p><p> 結論 : 鈍的外傷が圧倒的に多い母集団においてもpRTの有効例が存在した. NPAがpRT決断の良い適応である可能性が示されたが, さらなる追加検討が必要である.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ