外出自粛時に調理を始めた大学生の自炊の状況

書誌事項

タイトル別名
  • Cooking situation of university students who started cooking when they refrained from going out

説明

<p>【目的】新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,日本では2020年4月に緊急事態宣言が発出され,外出自粛が呼びかけられた。外食の機会は減り,これまでほとんど調理をしてこなかった大学生でさえも,自炊を始めざるを得ない状況となった。本研究は,外出自粛時に調理を始めた大学生(開始者とする)の自炊の状況を,調理経験のある大学生(経験者とする)との比較を通して明らかにするものである。</p><p>【方法】2020年5-8月(第1期)と11月(第2期)に,ひとり暮らしの大学生26名(男性18名,女性8名)を対象として,Web調査(連続する5日間の全食事の写真。食事バランス,調理品と購入品の数から算出した調理の外部化率,どのような購入品を利用したかを分析した),質問紙調査(調理歴,調理技術レベル,レシピ情報の入手先,自立5領域等)を行い,一部の対象者にはインタビューで補足質問をした。得られたデータを単純集計後,調理歴により対象者を開始者と経験者に分け,各項目の差の検定を行った。</p><p>【結果・考察】子どもの頃から調査時点まで一貫して調理経験をもたない1名を除く25名が,開始者9名と経験者16名に分けられた。第1期の開始者は経験者より,調理の外部化率が低い傾向がみられ,食事バランス遵守得点の合計が高かったが,調理技術レベルの自己評価,レシピ情報の入手先等には差がみられなかった。開始者は経験者と同じように購入品に支えられ, SNSやアプリからのレシピ情報を参照しながら自炊を行っていたが,外出自粛緩和後の第2期も調理を持続していた人の比率は経験者より低かった。自立については,開始者の方が2領域(生活管理と肯定的自己認識)の得点が高かった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390852252714889728
  • NII論文ID
    130008085526
  • DOI
    10.11402/ajscs.32.0_114
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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