哲学と図書館情報学の関係

書誌事項

タイトル別名
  • The relationship between philosophy and library and information science
  • Based on english articles about philosophy within library and information science
  • 図書館情報学における哲学に関する英語論文を基に

説明

【目的】本論文の目的は,哲学と図書館情報学(LIS)の関係を検討することである。【方法】本論文は,哲学とLISの間の関係について,文献に基づく分析を行う。LIS分野での哲学に関係する最近の重要な論文(2003年5月~2013年4月に刊行)が集められ,それらの論文の内容の特徴が検討される。【結果】LIS分野での哲学に関係する最近の論文のほとんどは,LIS研究のために,哲学(たとえば,ネオプラグマティズム,現象学,解釈学,ポスト構造主義など)を使っている。これらの論文は,哲学がLISの発展に寄与することができると論じている。しかし,これらの論文は,LIS研究の基礎として哲学を使おうとしているのではない。言い換えるならば,哲学が合理的方法についてのものであり,その合理的方法がLISに取り込まれ,もしくは,応用され,それによってLISが科学になると主張しているのではない。そうではなく,哲学は,LIS研究への存在論的,もしくは,認識論的アプローチとして現れている。これらの論文は,どのような存在論的・認識論的アプローチがLISの発展に寄与することができるかを論じているのである。そして,そのような議論は,LIS研究における具体的な例を使うことによって説明されている。ある存在論的・認識論的アプローチがLISの発展に寄与しうるかどうかをそのように論じることは,LIS研究にとって重要であるだけでなく,哲学の研究にとっても重要である。なぜなら,何らかの存在論的・認識論的アプローチがLIS研究にとって有効であるならば,そのことは,その存在論的・認識論的アプローチが適切であるということを示すことになるからである。そのように,哲学とLISは相互に関係している。

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390853133765170432
  • DOI
    10.46895/lis.71.75
  • ISSN
    03734447
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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