大学の専門科目授業におけるキーワードの形状と記憶状況との関連

  • 間山 一枝
    九州工業大学大学院生命体工学研究科
  • Esther JAHNG
    Mrs.T.H.Chan Division of Occupational Science and Occupational Therapy, University of Southern California
  • 栗島 一博
    九州工業大学大学院生命体工学研究科
  • 本田 純久
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
  • Doosub JAHNG
    九州工業大学大学院生命体工学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship Between Shape of Keyword and Memory Retention in an Undergraduate Elective Course
  • ダイガク ノ センモン カモク ジュギョウ ニ オケル キーワード ノ ケイジョウ ト キオク ジョウキョウ ト ノ カンレン

この論文をさがす

抄録

教員は授業を行う際に,学生に伝達する内容を平易な言葉にまとめ,キーワードとして提示することが通常である.教育研修支援システム,Key Words Meeting(KWM)のWeb版は,ICTを活用した教員と学生間の双方向の学習システムであり,教員が提示したキーワードとそれに対する学生の記憶割合のデータ収集が可能である.本研究では,2014年度から2018年度の工学系大学の授業で使用されたKWM上のキーワードの形状のうち,文字数と品詞の組み合わせと学生の記憶割合との関連について分析を行った. 文字数と記憶割合との関連は,タイトルに相当するメインキーワードでは文字数が少ないもの,メインキーワードを補足説明するサブキーワードでは,文字数が多いものの記憶割合が高い傾向にあった.形態素解析結果では,品詞の組み合わせをカテゴリー分類したものと記憶割合との関連は,メインキーワードでは名詞のみのもの,サブキーワードでは名詞以外の品詞などを含むものが記憶割合が高い傾向にあった.このことから,キーワードの品詞の組み合わせと文字数の長さが記憶割合に影響する可能性があることが示された.今後,学生の記憶に残りやすいキーワードの形状についてさらに分析を深めることにより,授業の改善につながることが期待できる.

収録刊行物

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ