回復期リハビリテーション病棟入院患者における行動観察評価による認知機能障害と転倒との関連性

  • 牧 芳昭
    鵜飼リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 森田 秋子
    鵜飼リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 山田 将成
    鵜飼リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 加藤 涼平
    鵜飼リハビリテーション病院リハビリテーション部
  • 牧迫 飛雄馬
    鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Association between Cognitive Dysfunction and Falls by Behavioral Observation Assessment in Hospitalized Patients in the Recovery Phase Rehabilitation Wards

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説明

<p>【目的】本研究の目的は,回復期リハビリテーション病棟の入院患者に対して,行動観察から評価される認知関連行 動アセスメント(以下 CBA)の総合点から判定した認知機能障害の重症度と転倒の関連性を検討することであった。</p><p>【方法】本研究は後ろ向きコホート研究であり,対象は2019 年4 月から2021 年3 月までの期間に当院回復期リハビ リテーション病棟に入院した患者とした。認知機能障害の評価はCBA を使用し,転倒の有無は電子カルテ内の転倒・転落事故報告書の記録から調査した。入院時のCBA と入院早期の転倒との関連性を検証するため,入院1 か月以内の転倒を集計対象とし,入院1 か月以内で転倒を認めた者を転倒群,認めなかった者を非転倒群とした。転倒と非転倒の2 群とCBA 重症度とのクロス集計から,どの組み合わせが期待値から大きく乖離しているかを確認するために残差分析を行い,調整済み残差を算出した。そして,入院後1 か月以内の転倒の有無を従属変数とし,CBA 重症度を独立変数とした2 項ロジスティック回帰分析を行った。</p><p>【結果】本研究の解析対象は879 名であり,年齢の中央値は76(四分位範囲:65-83)歳であった。転倒群(68 名) は非転倒群(811 名)よりもCBA 重症度が最重度〜中等度の者の割合が多かった。また,転倒群におけるCBA 重症度の内訳では,最重度4 名(5.9 %),重度24 名(35.3 %),中等度24 名(35.3 %),軽度11 名(16.2 %),良好5 名(7.4 %)であった。残差分析の結果,転倒群ではCBA 重度(p <0.01)の者が有意に多く,非転倒群ではCBA 軽度(p <0.01)の者が有意に多かった。入院後1 か月以内の転倒の有無を従属変数としたロジスティック回帰分析は,70 歳以上などの転倒に関連する因子を共変量として調整しても,転倒とCBA 重度の有無との関連性は有意であった(オッズ比1.92;95 %CI, 1.00-3.68;p <0.05)。</p><p>【結論】回復期リハビリテーション病棟の入院患者における入院患者のCBA 重症度は,入院1 か月以内の転倒発生 と有意に関連していた。</p>

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