青色発光ダイオードとレーザ : その発展とインパクト

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タイトル別名
  • Blue LEDs and LDs : The developments and impacts

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説明

従来可視光半導体レーザとしてはAlGaInP系(600-690 nm), ZnSe系(450-530 nm)があった。このうちAlGaInP系(630nm)はすでに実用化一歩手前にあり, 次世代のCD, DVD等の光ディスクの高密度化に使用されようとしている。光ディスクの記録密度は一般にレーザ光の発振波長の逆数の二乗に比例すると言われており, 発振波長が半分になれば記録密度は約4倍になると言われている。このため波長が短い程記録密度は高くなり, 半導体レーザーの短波長化が世界中で研究されてきた。他の応用としてはレーザフルカラーディスプレイ, レーザプリンタ, 海中通信用光源などがある。1991年にはアメリカ3M社がZnSe系で液体窒素温度で波長490 nmの発振に初めて成功した。これ以来ZnSe系材料では活発にレーザ発振波長の短波長化が研究されてきた。今日ではソニーによる室温連続発振, 発振波長515 nm, 寿命101.5時間がZnSe系では最高のデータであると考えられる。ZnSe系では波長の短波長化が困難である点と寿命がまだ短い点が問題である。GaN系ではたくさんの研究者が青色レーザー発振をめざして研究してきたが, 光励起でレーザー発振が観測されるのみで, 電流注入でのレーザ発振はこれまでなかった。1995年末にInGaN多重量子井戸構造を発光層とすることにより電流注入で室温パルス下でレーザ発振に初めて成功した。他のグループでも同様にInGaN多重量子井戸構造を発光層とすることによりレーザ発振が報告された。ここではこの窒化物系半導体レーザの現状と青/緑色LEDについて述べる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1570291227498682112
  • NII論文ID
    110003249220
  • NII書誌ID
    AN10471452
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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