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T.パーソンズの文化社会学と知識社会学 : 特長と欠陥についての一考察

Bibliographic Information

Other Title
  • Sociology of Culture and Sociology of Knowledge in Talcott Parsons A study on advantages and defects

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Abstract

パーソンズ流の文化社会学とも形容できる文化システム論の企図は,ドイツ文化社会学が主眼に置く文化と社会の相互作用の考察を,両領域にかかわる分析概念の分化を徹底させることで,相互浸透の考察にまで押し上げることにあった。 また,パーソンズによる文化社会学的枠組は,後年の知識社会学的枠組に反映されている。「行為の合理的構成要素」に再定位された知識は,文化システム論の図式における経験的な信念の体系に相当するものであり,科学のみならず,現実への独立という志向をそなえたイデオロギー的観念も含まれる。 本稿の目的は,パーソンズが中期以降に構想した文化社会学と知識社会学の鳥瞰をとおして,定式化の試みにおいて完遂されたとは言いがたい両者の特長と欠陥を紙幅の許すかぎり挙示することにある。前者の構想では,文化と社会の相互関係を多元的,複合的に把捉しようとする視点や理論構成の基盤に行為を据える姿勢といった長所とともに,日常生活者の経験的主観性からの遊離や変動論的視点の希薄性といったパーソンズ社会学全般につうじる問題点を指摘することができる。後者の構想では,知識が社会構造に対して一定の変化や変革をおよぼす際に不可避的に生じる,その他の文化的,社会的な行為の諸構成要素との複雑な連関の理論的視座を欠く一方で,K.マンハイムの具体的なユートピア概念に仮託して展開された知識の継起的変遷をめぐる考察のなかに,克服の対象として俎上に載せられていた歴史主義的・変動論的なドイツ文化社会学へのパーソンズなりの歩み寄りの姿勢を読み取ることができる。

文化社会学

知識社会学

相互浸透

知識

ユートピア

identifier:BS004500010975

Journal

  • 佛大社会学

    佛大社会学 45 39-53, 2021-03-20

    佛教大学社会学研究会

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