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施設栽培における作物の塩類障害に関する研究(1)

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  • 土壌集積NaClがキュウリの生育および体内無機成分に及ぼす影響

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抄録

本試験は施設栽培の作物に対するかんがい水の塩分基準の策定に必要な基礎資料を得るために実施したものである。すなわち,施設内において火山灰土壌に集積した塩化ナトリウムが作物に生育阻害を引き起こす限界濃度,および高塩分環境下における体内無機成分の変動を明らかにするために,耐塩性が比較的低いと言われるキュウリを材料にポット試験を実施した。Cl-30g以上添加区の5,6葉位にCl過剰集積に起因するとみられる葉縁部クロロシスが発生した。また,葉色は無処理区よりもNaCl添加区の方が濃いことが認められた。乾物重を指標とするキュウリの生育阻害率はNaCl添加量が多くなるに従い高くなる傾向を示したが,器官による阻害率の差は認められなかった。また,キュウリの生育を20%阻害する概算値を求めたところ,土壌Cl含有率で約1000mg/kg,土壌水中Cl濃度で約1600mg/l,土壌ECで約1.6mS/cmの値が得られた。各器官の体内無機成分のうち,Cl含有率は葉,茎,根のいずれの器官ともNaCl添加量が多い区ほど増加した。Na含有率は根でのみ増加し,地上部への移行は認められなかった。根ではNaの増加に伴いKが拮抗的に減少した。また,葉におけるCa含有率は無処理区に比べて減少した。以上のように,本報で得られたキュウリに生育阻害を引き起こす土壌中Cl含有率および土壌ECを基礎資料とし,今後さらにかんがい水中Clの土壌残存率が明らかになれば,畑作物に対するかんがい水のCl基準濃度が提示できることになろう。

identifier:482457

identifier:ZZ00016679

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