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森林土壌の特徴と地力増進基本指針による農耕地土壌との比較

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タイトル別名
  • 環境保全型農業の参照としての森林土壌

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抄録

type:論文

農業生産に投入する資材の削減や生物多様性を活かした農業への関心が高まる中,自然の循環により持続的に植物生産を実現している森林土壌のもつ各種機能が注目される。山地の森林斜面の中下部に広く分布する適潤性褐色森林土と適潤性黒色土について,表層土壌と堆積有機物層の化学性の特徴をとりまとめた。また,環境保全型農業の参照として見た森林土壌の養分的な特徴を把握するため,農林水産省が示す地力増進基本指針に基づく普通畑と樹園地の目標値と森林土壌の性質を比較した。同基準の目標値にくらべ,森林土壌は炭素濃度や可給態窒素は2~3倍多かった。しかし土壌pH(H2O)は約5と酸性が強く,交換性陽イオンも10cmolc kg-1程度と低かった。農地の堆肥や石灰投入量と森林のリターフォールや堆積有機物層の養分量との比較から森林土壌の養分形成機構を検討した。その結果,撹乱の少ない安定な土壌環境のもと,有機物や塩基類の低負荷で形成される酸性な環境に対応した糸状菌優占と菌根菌との共生,土壌動物による団粒形成,樹体への養分蓄積などを通じた森林生態系全体による生産性の維持に特徴があると考えられた。森林土壌の特徴からみると,自然循環を重視した農業の実践には負荷の削減と生物機能を総合的に発揮させた省資源への対応が重要と考えられる。

identifier:853139

identifier:ZZ20011749

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