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ボウフウの育苗におけるペーパーポット(R)の利用

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抄録

type:論文

ボウフウ(Saposhnikovia divaricata Schischkin)は,中国北部やシベリアに自生するセリ科の多年草で,発汗,解熱および鎮痛のため,根および根茎が生薬「防風(ぼうふう)」として用いられる。近年,防風を一構成原料として用いた漢方処方である「防風通聖散」製剤が,肥満症対策薬として注目され,第2類医薬品として流通が拡大するなど,今後も国内使用量増大が見込まれる生薬の一つである。しかし原料生産は平成27年度において,国内使用量194,800kgの全てを中国産が占め,平成28年度においても国内使用量146,789kgのほとんどを中国産が占め,国産は813kgとわずかである。また,これまで,内蒙古自治区等の野生品が多く流通していたが,乱獲等により減少し,近年は中国産栽培品が流通している。ボウフウは直根性が強く,移植栽培では主根の伸長が阻害され,太い分枝根の発生が著しいため,直播栽培が適しているとされる。従って,圃場に直播し間引き栽培を行う方法が行われている。圃場での直播栽培を安定して行うためには,優良種子の確保が不可欠だが,現状ではボウフウの優良種子を採種する方法は確立されておらず,自然交雑で得られる雑駁な種子に依っているため,出芽が不安定となりやすい。そのため,播種量を増やして対応しなければならないが,間引き労力が増え,出芽後の密集・徒長を招くことにもなる。また,ボウフウは発芽後,本葉が5枚程度となるまでの約3ヶ月間は,生育が極めて緩慢であるため,初期の除草作業に多大な労力を要する。マルチ栽培を行えば,労力は軽減されるものの,マルチ穴の除草労力は必要である。そこで,こうした栽培労力の軽減を図るため,ペーパーポット(R)の利用を検討した。ペーパーポット(R)は,主に野菜類や畑作物の移植栽培に用いられる紙製の集合鉢で,底面がなく,紙鉢ごと1鉢ずつ定植が可能である。セル成型苗のように苗を抜き取る必要がないため,根鉢が形成されなくとも定植可能である。ペーパーポット(R)を用いたボウフウの栽培については,これまでに報告がない。しかし,ペーパーポット(R)は,直根性の根菜であるニンジンや,根部を収穫する薬用作物であるトウキにおいても利用可能であることが示されている。以下、ペーパーポット(R)を利用したボウフウの育苗について,収穫物の形状や成分品質におよぼす影響に着目して検討したので報告する。

identifier:932490

identifier:ZZ20534846

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