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コーホート分析による農家人口と定年帰農者の推計

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  • 佐賀県を対象とした統計分析

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抄録

近年、定年帰農者の動向が注目され、その将来予測もなされている。兼業深化の進んだ北部九州の水田地帯においても、将来は少なからずの定年帰農者がその担い手となることが予想される状況下にある。しかし、このような具体的な地域を対象にして定年帰農問題を論じた研究はまだ行われていない。そこで本稿は、兼業深化の進んだ北部九州の水田地帯における将来の担い手像を描くための前段的作業として、このような兼業深化地帯を代表する佐賀県を対象に、一般的統計を利用して農家人ロと農業就業人口の推定計算を行い、定年帰農者の数的推移を概観し、その特徴を析出することを目的とする。なお、計算方法としては、14歳以下の者に関しては内田多喜男(1998)の方法を援用し、15歳-74歳の者に関してはコーホート法を用い、75歳以上の者に関しては全国民の年齢構成を援用する方法でもって、2000年農業センサスデーターを基準にして、2020年を最終年として5年おきに推計値を算出した。推計結果から、農家人口は2020年には75歳以上のみが増加するがそれ以下は減少し高齢化が著しくなること(農家人口の高齢化)、農業就業人口は全年齢階層にわたって絶対的には減少するが、75歳以上は絶対的にも割合的にも一貫として増加していくという結果(農業就業人口の高齢化)が得られた。また、農業就業人口の動向において、55-59歳の者が5年後の60-65歳に移行した際に人数が増加する現象(定年帰農)が、とりわけ2005-2010年の男子で顕著であることが確認された。この背景に団塊世代の定年離職が存在していることは言うまでもない。こうして、佐賀県においては、今後とりわけ2005-2010年において相当数予想される農家の団塊世代の男子労働力の定年帰農行動をいかに受け止めて活用するかが農業経営及び地域農業の重要な課題となることを確認することができた。

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