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鶏の卵殻色に関する研究(6)

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タイトル別名
  • 鳥類の卵殻色素に関する比較研究

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抄録

type:論文

Kennedy and Veversは,108種の家禽や野鳥の卵について卵殻の色素を定性的に調べ,それらの分類を試みている。その結果,108種のうち49種の鳥は,プロトポルフィリンのみを卵殻の色素としていた(全体の約45%)。次いで,33種の鳥は,卵殻にプロトポルフィリンとビリベルジンの2つの色素を持っており(約31%),17種の鳥はプロトポルフィリンとビリベルジン,およびその亜鉛化合物(亜鉛ビリベルジン)という3つの物質を卵殻の色素としていた(約16%)。ビリベルジンのみを卵殻色素として持っていた鳥は,2種のみであった(約2%)。さらに,卵殻色素として,ビリベルジンと亜鉛ビリベルジン,あるいはプロトポルフィリンと亜鉛ビリベルジンの組み合わせを持つ鳥は,それぞれ1種であった。上述の3つの物質以外を卵殻の色素として有する鳥は,5種あったが(約5%),ポルフィリン類に属するコプロポルフィリンであったり,ビリベルジンの類縁物質であるメソビリベルジンであった。鶏の場合,褐色卵の卵殻色素は,プロトポルフィリンに由来しており,アロウカナ種,あるいはその交雑種の青緑卵は,プロトポルフィリンとビリベルジンの両方を有していた。日本ウズラのように卵殻の斑紋は,保護色(カモフラージュ)としての役割を果たしていると考えられるが,単一の色で,しかも模様がない鶏卵の場合,卵殻色の働きが保護色であるとは考えにくい。したがって,鶏卵については,卵殻色の働きそのものを吟味する必要があるであろう。卵殻色の生理機能もさることながら,Kennedy and Veversの報告によれば,鳥類の卵殻色の原因物質は,プロトポルフィリンとビリベルジンのほぼ2つであるように思われる。彼らは,家禽や野鳥の卵について卵殻色の原因物質を特定しているが,卵殻色素を定量していない。そこで,本研究では卵殻色の生理機能を明らかにするための前段階として,鶏卵としてジュリア(白色レグホーン種),ボリス・ブラウン(ロード・アイランド・レッド種から造成),ウコッケイおよびアロウカナ交雑種のものを対象に,また鶏以外の鳥としては,日本ウズラとフランスウズラの卵を入手し,卵殻におけるプロトポルフィリンとビリベルジンを定量し,その量の多少を比較検討した。

identifier:871247

identifier:ZZ00013955

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