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日本産海産珪藻の新種稀種(8)

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タイトル別名
  • 新属新種ネオデルフィネース・ペラギカ

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抄録

近年内湾のプランクトン中に,小型の羽状珪藻でジグザグ形の群体を作る1種が夏季に多く出現している。この種はこれまでThalassionema nitzschioidesと混同されていたものと思われるが,ずっと小型で,電子顕微鏡で見た蓋殻の構造は同種と全く異なるものである。部分的には,本種はDelphineis ANDREWS 1977の中の種と似ているが,Delphineisでは切頂方向の条線が平行で中軸域の両側に継続しているが,本種では中軸域の左右の条線が継続しないで交互に配置されている。また,Delphineisでは蓋殻頂端付近にある極孔が各極に2個あるが,本種では1個のものが多く,たまに2個の場合がみられる。これらの相違にもとづいて,新属Neodelphineisを創設し,本種名を,N. pelagica TAKANOとした。N. pelagicaは,蓋殻長4.9~23.0μmで,浮遊細胞はジグザク群体をつくる。細長い細胞の蓋殻は棒形で両極が円いが,中位のものはやや広楕円形で両極がやや細く,短い蓋殻は角の円い菱形や楕円形である。頂軸方向の二次条線は中央付近で約6~8本,切頂条線は僅かに放射状で,10μmに約14~18本ある。両極では1個(たまに2個)の極孔のそばに各1個の唇状突起があり,唇状突起は中軸域の両側にある。蓋殻の外面では,切頂方向の肋が厚くなっており,各肋の殻頂面縁部に1個の突起がある。この突起は短いが,先端が蓋殻の上外方に向いて尖っている。各小室は,円板で部分的に閉塞されている。本種は渥美湾で毎年6~9月に多く,福岡湾でも1981年8月にかなり多く出現した。その他徳島県橘浦や,東京の隅田川河口域でも本種の出現が認められている。

identifier:261266

identifier:ZZ00020893

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