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湖畔林に力ワウコロニーが存在する小規模池沼の極端な富栄養化

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抄録

湖畔林のカワウコロニーの存在が小規模な池沼の水質に及ぼす影響について考察した。まず集団繁殖地(コロニー)の存否と水質、次にカワウ個体数変化と池沼の水質の経月変化の関係を調査した。カワウコロニーが存在する山田大沼上沼(埼玉県滑川市)とカワウコロニーが存在しない周辺の池沼の水質を比較したところ、カワウの存在した池沼は窒素、リン、TOC、クロロフィルa、SS、COD濃度のいずれも非常に高く、極端な富栄養状態であった。カワウ個体数が増加する4月から10月の繁殖期には池のN/P比が下がり、低N/P比であるカワウ排泄物の流入が示唆された。リンおよびTOCは主に懸濁態画分の濃度が高く、窒素は懸濁態に加え溶存態も高濃度であった。コロニー内のカワウ個体数と山田大沼上沼の水質の経月変化との間に、強い相関関係は認められなかった(ピアソンの相関係数;r=-0.009〜0.57)。これは、カワウ排泄物の池への直接流入の他に、排泄物が森林内を通り降雨によって流入するという間接流入に起因するものと考察した。カワウコロニーの存在は小規模な池沼において、極端な富栄養化やN/P比の低下をはじめとする水質に大きな影響を与えることが示唆された。

identifier:792890

identifier:ZZ00016414

収録刊行物

  • 陸水學雜誌

    陸水學雜誌 71 (1), 19-26, 2010-04

    日本陸水學會

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