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山野の利用がつくった島根の植生景観

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  • たたら製鉄と三瓶山草原を例に

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抄録

type:資料

島根県の植生は,標高600m~700mを境として,これより低い場所ではヤブツバキクラス域(暖温帯常緑広葉樹林帯)に,高い場所ではブナクラス域(冷温帯落葉広葉樹林帯)に属し,自然状態であれば,前者ではシイ類,カシ類,タブノキなどが優占する常緑広葉樹林が,後者の大部分ではブナなどが優占する夏緑広葉樹林が成立する(宮脇編,1983)。植生の自然度合いを示す指標として植生自然度があるが,植生自然度9(自然林)守と8(自然林に近い二次林)が占める比率は,全国平均では25%程度であるが,島根県では10%を下回る低い値となっている。一方,典型的な二次林である植生自然度7が占める比率は,全国平均では約20%であるが,島根県では50%近くにまで達しており,二次的植生,とくに二次林の占める比率が高いことが特徴である。二次林が高い比率を示す理由のひとつとして,島根県では古くから山林の薪炭林利用が盛んであったことがあげられるが,大きな薪炭需要のひとつが「たたら製鉄」であった。たたら製鉄では大量の木炭が利用されるため,それに必要な木材の収奪が行われるとともに,かんな(鉄穴)流しによる地形改変といったインパクトも加えられてきた。また,同県の森林利用のもうひとつの特徴として,林野の採草・放牧的利用があげられる(柳浦,1971)。本報告では,島根県の山野を形成してきた人の営みの例として,たたら製鉄と三瓶山の草原利用を取り上げ,それによって形成されてきた森林景観と草原景観の特徴について紹介する。

identifier:891275

identifier:ZZ00017044

収録刊行物

  • ペドロジスト

    ペドロジスト 58 (2), 84-87, 2014-12

    ペドロジスト編集部

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