ゼロバックグラウンド吸収を用いたキラル分子の光制御

研究課題情報

体系的番号
JP08875190 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
08875190
研究種目
萌芽的研究
配分区分
  • 補助金
審査区分/研究分野
  • 工学 > 工業化学 > 高分子構造物性(含繊維)
研究機関
  • 東京大学
研究期間 (年度)
1996 〜 1997
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
2,200,000 円 (直接経費: 2,200,000 円)

研究概要

1.光学活性色素・光学活性前駆体色素の合成 フェニルトリルスルホキシドおよびそのピレン誘導体を合成し、光学物性の評価を行った。これらの色素は、紫外に吸収をもち、モル楕円率はあまり高くないが、光励起により不斉反転することが分かった。光不斉反転反応の量子収率は0.02程度で、溶媒の極性などには影響をうけないことが分かった。 2.光異性化反応に伴う不斉誘起反応の解析 合成した不斉反転型色素の溶液中および高分子固相中での光不正反転反応挙動を調べた。反応の量子収率は高分子固相中でも溶液中とあまり変わらず、この色素の不斉反転に要する自由体積はきわめて小さいことが分かった。しかし、光反応後期では、一次反からのずれが見られ、自由体積分布を反映していることが分かった。さらに、そのダイナミクスの温度化を室温から液体窒素温度までの範囲で測定したところ、80Kでは、反応速度は低下することが分かった。これは、動的自由体積の影響をうけるためと考えられる。これらの知見から、この色素はこれまでにないミクロ環境を反映するプローブ素であることが分かったが、さらに、不斉ポリマーなどを用いれば、不斉反応場の環境プローブとしての応用が期待される。

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