近世国学の展開と荷田春満の史料的研究

研究課題情報

体系的番号
JP15320086 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
15320086
研究種目
基盤研究(B)
配分区分
  • 補助金
審査区分/研究分野
  • 人文社会系 > 人文学 > 史学 > 日本史
研究機関
  • 国学院大学
研究期間 (年度)
2003 〜 2006
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
10,300,000 円 (直接経費: 10,300,000 円)

研究概要

完成年度に当たり、荷田春満の生家に当たる東羽倉家文書(京都市伏見区東丸神社所蔵)の調査と整理を完成させ、7200点をこえる史料を目録化し、成果報告書に掲載した。春満の自筆草稿・和歌詠草、著作の写本、門人の講義筆記、門人の書状・和歌詠草や添削の草稿など、春満の関係史料だけでなく、伏見稲荷社の御殿預かりであった東羽倉家の中世から近代に及ぶ史料、春満の学統を受け継いだ荷田信郷など近世後期の東羽倉家の学問・文芸を物語る史料、さらに書i籍類や近代史料、『荷田全集』の編纂史料などである。これらの史料は、荷田春満を中心とする前期国学の研究を大幅に進展させ、また近世の神社経営、近世後期の上方文芸などの研究をも塗り替えるほどの内容を持っていた。これらの史料を整理分類する中で、東羽倉家の歴史的性格を明らかにしながら、史料を体系化したことは、今後の研究にとって大きな意義がある。成果報告書には、享保期の門人たちの春満宛書状70通余りを翻刻し掲載した。春満の「伊勢物語童子問」「万葉童子問」の自筆草稿の紙背にあったものが中心で、多くは今回の調査で発見された書状であり、春満を中心とした学問や幕府の文化政策との関係、文人たちのネットワークなど多様な問題が含まれており、現在の研究ではほとんど知られていない事実が判明する。 これらの成果を使用した研究として、『國學院雑誌』107巻11号(2006年11月)に10編の研究論文が渇載された。かつ現在7巻まで刊行された『新編荷田春満全集』に、春満の著作68点が掲載されているが、うち61点が東羽倉家文書であり、史料の公開に大きく寄与した。今後、この史料を多角的に研究し、歴史・文学・神道・書誌学などの面から総合的に研究する計画を立てている。

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