全地球測位システムを用いた森林資源モニタリング調査支援システムの開発
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- 吉村 哲彦
- 研究代表者
- 京都大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP15780116 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 15780116
- 研究種目
- 若手研究(B)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 生物系 > 農学 > 林学 > 林学・森林工学
- 研究機関
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- 京都大学
- 研究期間 (年度)
- 2003 〜 2005
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 3,100,000 円 (直接経費: 3,100,000 円)
研究概要
本研究では森林資源モニタリング調査を支援するシステムをGPSとPDAとパソコンを用いて開発している。このシステムは、森林資源モニタリング調査の調査員を安全かつ効率的に目的地まで誘導するためのものである。さらに、位置情報に加えて画像や文字情報によって、調査員の経験を後任者に引き継ぐことが可能になっている。しかし、森林内では樹冠や斜面の影響でGPSの測位精度が大幅に低下することが知られている。そこで、本研究ではネットワーク型DGPSとGPSアンテナポールを用いることによって測位精度の改善を試みた。ネットワーク型DGPSを用いることによって、森林内でも安定して高い測位精度か得られることが示されたが、この方式はリアルタイムで利用することができない。そこで、GPSのアンテナ高を上げることにより、森林内でも樹冠の影響を緩和しながら安定的に測位が可能になると考え、軽量で可搬性の高いカーボンを素材にしたGPSアンテナポールを試作した。京都大学上賀茂試験地でGPSアンテナポールを利用した測位実験を行った結果、森林内でもGPSの測位精度が大幅に向上することが示された。特に、安価なナビゲーション用のGPS受信機を用いた場合に、樹冠下における測位精度の向上が顕著であった。逆に、高価な測量用のGPS受信機を用いた場合には、樹冠の下でも安定的に高い測位精度が得られるため、必ずしもアンテナポールは必要ではないという結果になった。本研究で開発したGPSアンテナポールについては、鉛直性の確保や突風に対する対応が課題として残された。