東北地方における写真文化の形成過程と視覚資料の調査研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP16H03364 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 16H03364
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
-
- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 人文社会系 > 人文学 > 芸術学 > 美学・芸術諸学
- 研究機関
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- 山形大学
- 研究期間 (年度)
- 2016-04-01 〜 2021-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 11,050,000 円 (直接経費: 8,500,000 円 間接経費: 2,550,000 円)
研究概要
最大の成果は、石澤靖典・森岡卓司編『大正・昭和期における東北の写真文化』(山形大学人文社会科学部叢書13 2021.3 ISBN9784907085124 非売品)の刊行である。本書は、大正期と昭和期における東北全域の写真文化史をカバーする内容の論集であり、類書に例のない充実した内容を有している。この他にも、合計3回のシンポジウムの主催と報告書の作成、複数回の研究集会の開催、学会参加、一般向けイベントの共催などを通じて、近代東北の写真文化史が持つ重要性を解明し、学界及び一般社会に広くアピールしてきた。
記録から芸術的表現、そして報道、リアリズムへと、目まぐるしく揺れ動いた近代日本の写真文化史のなか、東北地方の写真文化がどのように発生、展開していったのか、広範かつ具体的な資料調査によって明らかにした。さらに、そうした東北写真文化史の動きと、文学や社会現象までも含む文化的言説全体との関わりを明らかにした。こうした研究活動を推進するなかで、関連する美術館、博物館等の機関と大学とのあいだに、全東北をカバーするネットワークができたことも、大きな社会的意義を持つ成果である。